外の景色に季節を感じるのも素敵ですが、
家の中に四季の空気を少し取り入れるだけで、
日々の暮らしがぐっと豊かになります。
大きな模様替えをしなくても、
クッションの色を変えたり、花を飾ったり。
そんな小さな工夫で、家の中にも季節が流れ始めます。
今回は、わたしたち夫婦が実践している
「家の中で季節を感じるインテリアの工夫」をご紹介します。
春:明るい色を取り入れて気持ちも軽やかに

春になると、心が自然と外に向かっていくように感じます。
そんな気持ちに合わせて、家の中も少し明るく。
●クッションカバーをパステルカラーに
●テーブルクロスを花柄に
●カーテンを薄手の素材に変える
それだけで部屋全体がふんわりと春の空気になります。
玄関やリビングに、チューリップやスイートピーを飾るのもおすすめ。
花の香りがほんのり漂うだけで、
「春が来たな」と感じられます。
夏:涼を感じる素材と光の工夫
夏のインテリアは、“見た目の涼しさ”がポイントです。
わが家では、季節が変わるとカーペットを外して、
ラグマットを麻や竹素材のものに替えます。
テーブルの上にはガラスの花瓶や器を置き、
中にビー玉や貝殻を入れると、目にも涼しいアクセントになります。
また、照明を少し工夫するのも効果的。
昼間は自然光をたっぷり取り入れて、
夕方以降は間接照明でやわらかな光に。
エアコンだけでなく、光や素材で“涼”をつくる。
それが夏の暮らしを心地よくする秘訣です。
秋:色と香りであたたかみを演出
秋は、少し落ち着いた色をインテリアに取り入れる季節。
夏に使っていた明るい色合いを、
ベージュやブラウン、オレンジなど“秋色”に変えていきます。
●テーブルランナーを深い色味に
●ソファにブランケットを一枚
●木の実やドライフラワーを小瓶に飾る
また、香りも大事な要素です。
シナモンやウッディ系のアロマを使うと、
部屋全体が秋のぬくもりに包まれます。
夜は照明を少し暗めにして、
夫婦で温かいお茶を飲みながら過ごす時間が増えます。
秋は“光と香りの季節”ですね。
冬:あたたかさと安心感を感じる空間に

冬のインテリアは、“ぬくもり”をテーマに。
寒い季節こそ、家の中をあたたかく整えたくなります。
●ソファに厚手のブランケットを掛ける
●床にラグを敷いて足元から温かく
●クッションをもこもこ素材に変える
照明はオレンジ系の色味に。
夜になると部屋がやさしく包まれて、
小さなカフェのような雰囲気になります。
テーブルにはキャンドル風のライトを置いて、
揺れる灯りを眺めながら過ごす時間が、
冬のいちばんの癒しです。
季節の飾りを“ワンコーナー”にまとめる
季節の飾りを部屋のあちこちに置くと、
どうしても散らかった印象になってしまいます。
そこでおすすめなのが、
「季節コーナー」をひとつだけ作ること。
玄関やリビングの一角に、
小さな棚やテーブルを季節のディスプレイスペースにして、
そこに花・飾り・写真などをまとめて置きます。
春は花瓶、夏は風鈴、秋は落ち葉のリース、冬は小さなランプ。
季節が変わるたびにそのコーナーを入れ替えると、
家の中にも四季の流れが生まれます。
「季節を感じる」=「変化を楽しむ」こと
インテリアを季節ごとに少しずつ変えることは、
“変化を楽しむ”練習でもあります。
年を重ねると、新しいことを取り入れるのが億劫になるときもありますが、
花を飾る、色を替える、照明を変える——
そんな小さな変化なら、無理なく楽しめます。
そしてその小さな変化が、
「今、この季節を生きている」実感をくれるのです。
おわりに:家の中に、季節の風を吹かせて
家の中の空気は、私たちの気持ちを映す鏡のようなもの。
季節に合わせて少し手を加えるだけで、
心も不思議と前向きになります。
春は軽やかに、夏は涼やかに、
秋は穏やかに、冬はあたたかく。
四季を感じながら暮らすことで、
同じ家でも何度でも新しい表情を見せてくれます。
これからも、夫婦で少しずつ手を加えながら、
「季節が巡るのが楽しみになる家」を育てていきたいと思います。

